取引先の社葬で選ぶ供花はどのようなものがよいのでしょうか。金額や花の種類、立札の書き方、手配先の選び方など、ビジネスの立場からも慎重な配慮が求められるポイントは少なくありません。この記事では、取引先としてふさわしい供花の選び方を、費用の目安やマナー、注意すべき点もあわせて解説します。
目次
社葬における供花の位置づけ
個人の葬儀では親族や友人からの供花が中心ですが、社葬では取引先や業界団体などビジネスに関わる関係者からの供花が多くなります。企業から送る供花は、故人への哀悼の気持ちを伝えるだけでなく、企業同士の信頼関係を表すという意味合いがあります。
また、社葬は大きなホテルや会場で行われるため、その会場にふさわしい供花を選ばなければなりません。供花を送ることが、お世話になった故人への会社からの誠意や礼儀を伝えることにもなるのです。
そのため、供花を手配・送付する際には、マナーや形式を守ることがとても大切です。
供花を出すべき人・企業
社葬で供花を送るのは、故人が勤めていた会社の取引先や主要なパートナーからのものが多くなります。中心となるのは、業界団体や企業名で送りますが、役員や社員が有志で連名の供花を手配することもよくあります。
個人的に故人と親しくしていた社員や、特にお世話になった方が供花を贈る場合もあります。最近は案内に「供花は辞退」と明記されるケースも増えています。その場合は必ず指示に従い、独自に供花を送るのは控えるのがマナーです。
無理に手配すると、遺族や主催企業に気を遣わせたり、準備の負担を増やしてしまう可能性があります。供花を辞退される場合は、弔電や香典など、主催者側が受け入れている方法を確認して弔意を表すようにしましょう。
社葬の供花のおける立札の正しい書き方
社葬で供花を手配する際には、立札(名札)の書き方にも注意しましょう。立札は、誰から供花が贈られたのかを示すと同時に、弔意を伝える会社や個人の立場を表すものでもあります。
誤った表記や不適切な並び順は逆に失礼になってしまいます。取引先との関係に影響を与える可能性もあるため、必ず正しい形式で整えることが大切です。
また、立札(名札)には故人や遺族の名前は記載しません。記載するのは送り主の氏名と肩書です。肩書などが長い場合やアルファベットなどが入る場合は横書きになりますが、通常は縦書きになります。
会社名で手配する場合
「〇〇会社 代表取締役社長 □□□」のように、会社名のあとに役職と氏名を明記するのが基本です。企業としての立場を強調でき、格式のある印象を与えられます。
会社名と個人名を併記する場合
「〇〇株式会社 営業部長 □□□」のように、企業名と個人名をあわせて記載します。会社としての弔意に加えて、個人としてのつながりも示したいときに適しています。
複数人で連名にする場合
役職の高い順や故人に近しい順で並べるのが一般的です。例えば「〇〇株式会社 取締役常務 □□□/同 営業部長 △△△」のように役職の序列を意識して、役職の高い順に右から順に記載します。
部署や有志でまとめる場合
三人以上になる場合は一人ずつ名前を記載せず、「〇〇株式会社 総務部有志一同」とまとめて記載します。
並び順
立札の配置は、故人や遺族との関係性が深い順、または役職・肩書きの序列順が基本です。ただし、一部の地域や葬儀社では供花の金額で並び順を決めることもあるため、事前に葬儀社へ確認しておくと安心です。
社葬の供花の費用の目安
社葬で供花を手配する際の費用は、故人との関係性によって変わりますが、企業として供花を出す場合は2〜5万円程度が中心です。取引規模が大きい場合や、故人が業界内で大きな影響力を持っていた場合には、10万円以上になることもあります。
ただし、あまりに高額すぎると他社とのバランスを欠いてしまい、かえって不自然な印象を与えることもあるため注意が必要です。金額を決める際は、社内での合意や業界の慣習を踏まえて判断することが大切です。
また、供花の費用には花代だけでなく、立札の作成料や設置料が含まれるのが一般的です。請求額が想定よりも高額になることもあるため、事前に葬儀社や花店へ確認しておくと安心です。
供花にふさわしい花の種類
また、社葬に供花を送ることは、故人への敬意を表すだけでなく、美しいお花で会場を明るくして、ご遺族や参列者の悲しみを和らげるという役割も担っています。
供花として贈られる花は、慣例的に定まった種類が選ばれるのが一般的です。
胡蝶蘭
最も格式が高いとされるのが胡蝶蘭です。純白の花姿は清らかさと高貴さを象徴し、社葬の場にふさわしい花として広く選ばれています。取引先や企業から贈る供花としても適しており、上品で格調のある印象を与えます。
菊
日本で弔花の定番といえば菊です。特に白菊は落ち着いた雰囲気を持ち、故人をしのぶ静かな気持ちを表現できます。伝統的でありながら、どのような場面にも違和感なく用いられる花です。
ユリ
ユリは清らかで凛とした印象を持ち、清浄感を演出します。女性や穏やかな人柄の方を偲ぶ際に選ばれることが多く、柔らかい香りも場を和ませます。
カーネーション
白いカーネーションは優しさや柔らかさを象徴し、穏やかな弔意を伝えるのに適しています。派手さはなくとも、温かみのある雰囲気を添える花です。
色合いについては、白を基調とした組み合わせが一般的です。赤や濃い色の花は祝い事を連想させるため避けられます。ただし、地域や宗派によって習慣が異なることもあるため、事前に葬儀社や遺族に確認しておきましょう。
社葬の供花を送るときの注意点
供花をマナーを守って葬儀社の指示や形式や手順にのっとって手配することが、遺族や関係者への礼を尽くすことにつながります。
供花の手配
社葬に供花を手配する際は、葬儀社を通じて申し込みを行います。多くの場合、葬儀社が指定の形式や価格帯を提示しており、その中から選択して手配するのが一般的な流れです。
同じ企業内で複数の部署から供花を出す場合は、連名にまとめるのが基本です。社内で調整して一つにまとめる配慮を心がけましょう。
供花のデザイン
社葬は祭壇も大きく、会場全体の統一感が重視されるため、統一されたスタイル(胡蝶蘭・菊などの白基調の花)が指定されていることが多いです。
独自に花店へ直接依頼すると、式のイメージに影響を与える恐れがありますので控えるようにしましょう。
供花を送る期限と支払い
手配の際には申込期限や支払い方法を確認することが重要になります。
供花の受付期日を過ぎると受付ができない場合もあります。請求書払いに対応してもらえるかどうか等も、事前に確認しておくと安心です。
供花と香典
供花と香典は、一般的に両方を出すことが多いものの、会社によっては、取引先への供花や香典のルールや金額が決められている場合もあります。
また、香典を辞退し供花のみを受け付ける場合や、その逆もあります。案内に沿った対応を心がけることが大切です。
供花辞退の場合
社葬に供花を送る際には、遺族や主催企業の意向を尊重しなければなりません。まず案内状に「供花辞退」と記載があるかどうか確認しましょう。辞退の案内がある場合は、親しい関係であっても独自に供花を送るのは失礼にあたるため、必ず従いましょう。
供花は形式的なものに見えますが、一つひとつに弔意と感謝の気持ちが込められています。細部にまで気を配り、遺族や主催企業に敬意を示す姿勢を持つことが、信頼関係を保つうえでも大切です。
まとめ
社葬での供花は、故人を偲ぶ気持ちを表すとともに、白や淡い色合いの花々が会場の雰囲気を和らげて、参列者の心を落ち着かせる役割も果たします。
供花を贈る際にはいくつかの決まりがありますが、何より大切なのは、遺族や主催企業の意向を尊重し、故人を偲ぶ心を込めることです。
案内に「供花辞退」と記されている場合は必ず従い、香典や連名の取り扱いについても事前に確認することが望ましいでしょう。主催者の意向に沿い、適切な形式で供花を用意することで、心のこもった弔意を丁寧に伝えることができます。
NHK「おはよう日本」でStoryが紹介されました

















