社葬の香典は必要?金額の相場や香典返しのポイントまで詳しく解説!

社葬に参列する場合、香典は必要なのでしょうか?その場合、どれくらいの金額を包めばよいのでしょうか?

Storyにいただくお問合せで、服装マナーの質問の次に多いのが、香典に関する質問です。ここでは、社葬の香典について詳しく解説します。

 

社葬とは

 

 

社葬について

 

社葬とは、会社の発展に貢献された故人を偲び、追悼する儀式です。式典を重視した厳かな社葬や、会食を中心とした和やかな雰囲気のお別れ会・偲ぶ会など、社葬のあり方はさまざまです。

 

合同葬と社葬の違い

 

社葬は、会社が運営の主体となって執り行う儀式ですが、遺族と会社が合同で執り行う葬儀を「合同葬」といいます。

社葬は、ご逝去されてから、近親者だけで密葬をおこない、日を改めておこなわれる場合が多いですが、合同葬の場合は、密葬をおこなわず、ご逝去されてから5日~1週間後に、通夜、葬儀・告別式がおこなわれます。

合同葬と社葬では、香典の取り扱い方が違います。

 

社葬の特徴

 

 

通常の葬儀よりも規模が大きくなる

 

社葬の大きな特徴としては、故人の社会的な繋がりのある人々や、会社の取引先など参列者が多くなり、通常の葬儀よりも規模が大きくなる傾向があります。社葬は、故人への追悼のほかに、顧客、株主、取引先などに会社の新体制や方針を示し、信頼関係を継続するという目的もあります。

 

会社を代表する人の場合が多い

 

社葬をおこなうのは、社長や会長など、経営の中枢にいた人物が逝去された場合が多く、会社の経営に多くの影響をもたらします。特に、創業者やオーナー社長のご逝去は、会社の歴史においても大きな転換点です。

故人に代わって誰が会社を牽引していくのか、どのような体制で企業運営がなされ、変わらず安定した事業が進められるのかを社内外に示す場でもあります。

 

社葬で香典は必要?

 

そもそも香典とは、亡くなった人の霊を供養するために送られるもの、という考え方もありますが、喪主の負担を軽くするための相互扶助の精神に基づき、葬儀費用の一部に充当するために送られるものという考え方が一般的です。

したがって、香典は原則として、喪主(遺族)が受け取るものです。

合同葬などで、社葬の主催者が遺族の場合は、香典を受け取るケースもありますが、社葬の主催者が会社で葬儀費用を会社経費で負担している場合は、香典を辞退するケースが多いです。

社葬の香典を会社で受け取り、雑収入として売上計上することも可能ですが、法人税の課税対象になるため、社葬で受け取った香典は、遺族に渡すことが一般的です。

 

社葬の香典を辞退された時の対処法

 

社葬で香典を辞退する場合は、あらかじめ案内や招待状に香典を辞退する文面が記載されます。

「ご香典ご供物の儀は固くご辞退申し上げます」と記載されている場合、香典は辞退しますが、供花は受け付けるということを表します。

社葬では、ほとんどの場合生花祭壇を設置しますが、弔問者からいただく供花を祭壇費用に充当するということが最近では一般的です。

供花は、送り主の社名・肩書き・名前が芳名板に記載され会場に設置されます。

故人や主催される会社との関係がとくに深い場合、また参列できない場合なども、香典ではなく供花を送ると良いでしょう。

 

社葬の香典の金額相場

 

とくに香典辞退の案内がない場合、社葬に参列する場合は香典を持参します。香典の金額は社内規程や前例を参考に決めましょう。通常、会社の代表として包む場合は、1万円・3万円・5万円が目安とされますが、自社の参列者の役職などによっても異なります。故人や会社との関係性によっては、7万円~10万円、最大20万円まで包むこともあります。

なお、会社で取引先の香典を出した場合は、「接待交際費」として経費計上ができます。ただし、香典には領収書が出ませんので、会葬礼状などを保管し、支払先や金額などを出金伝票に記載しておきましょう。

 

香典の渡し方

 

香典には、表書きの書き方や、袋・水引の選び方、包み方から渡し方まで、さまざまな決まり事があります。

例えば、故人または遺族の宗旨や香典を渡す時期によって、使用する香典袋の種類が変わることがあります。仏教の場合、四十九日を過ぎると「御霊前」から「御仏前」に変わります。

宗旨が分からず、表書きに迷ったときは「御供料」と記載するのが良いでしょう。

香典袋の名前はフルネームで書きます。筆か筆ペンを用い、薄墨で書くのが正式とされています。

香典は「お世話になった個人を偲び、感謝の意を表す」という意味合いもありますので、その気持ちが遺族に伝わるよう、事前にマナーを確認しておきましょう。

 

社葬の香典返しのポイント

 

香典を受け取ったら、後日、香典返しを送ります。これは、葬儀当日にお渡しする会葬品とは別で、香典でいただいた金額の半額程度の品物をご自宅に送ります。送る時期は、一般的に、忌明けから2週間以内が目安です。

お菓子やお茶、石鹸やタオル、最近はカタログギフトもよく送られます。

5万円以上の高額な香典をいただいた場合は、半額でなくても失礼には当たりません。

社葬であったとしても、香典返しは、あくまでも遺族が用意して送るもので、会社の経費として損金処理することは認められていません。

また、会社から法人名義で香典を渡された場合は、香典は先方の経費として処理されているため、必ずしも香典返しを送る必要はありません。

 

まとめ

 

社葬における香典の取り扱いについて、ポイントを解説いたしました。

香典は、直接、現金を渡すものであり、領収書の発行なども求められていないことから、場合によってはとてもデリケートなものです。

遺族にとっては、葬儀費用は相続税や遺産協議などにも関連し、香典をいくら受け取ったか、という点も、その後の遺産協議において重要なポイントになります。

社葬において、個人と法人の費用負担をしっかり分けるためにも、また、いざという時に慌てないためにも、あらかじめ社内規程でルールを定めておくことが理想です。

Storyでは、これまで数多くの社葬を取り扱った経験から、香典や社葬の費用、また香典のマナーなどについても一般的なお問合せに対応しております。不安なことがあれば、まずはご相談ください。

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