歌手の八代亜紀さんのお別れ会
2023年12月30日に73歳で亡くなった熊本県八代市出身の歌手、八代亜紀さんの『八代亜紀 お別れの会〜ありがとう・・・これからも〜』が26日、東京都大田区の片柳アリーナで開催されました。
八代 亜紀(やしろ あき)
生年月日:1950年8月29日(満73歳)
出身地:熊本県 八代市
日時:2024 年 3 月 26 日(火)
場所:東京都大田区西蒲田 5-23-22 片柳アリーナ
主催︓ミリオン企画
企画・制作︓ミリオン企画 / ユニゾン
特別協力︓セイコーグループ株式会社
協力︓東京舞台照明 / 東京音響通信研究所 / ウイング / ASOBiZM / エーアイ / コマデン / 五十鈴典礼 /日本工学院 / ユニバーサル ミュージック / キョードー東京 / キョードーファクトリー / ABC フロンティア / エムファーム
目次
八代亜紀さんのプロフィール
八代亜紀さんは、日本の演歌界を代表する歌手です。1971年に「愛は死んでも」でデビューし、1973年にリリースした『なみだ恋』は120万枚の大ヒット。それ以降も次々とヒット曲を発表し続けました。
1979年5月には、八代さんにとって初の男唄で代表作になる「舟唄」を発表。翌年には「雨の慕情」で第22回日本レコード大賞を受賞しました。NHK紅白歌合戦には計23回出場し、2年連続大トリを務めるなど、「演歌の女王」の座を不動のものとしました。
近年では、演歌だけでなく、ジャズやブルースも高い評価を得て、音楽の幅をさらに広げて活躍。2012年に発売したジャズアルバム『夜のアルバム』は世界75か国で同時配信され、世界デビューを果たし、同年11月にはジャズ歌手としてブルーノート東京のステージでも歌いました。
半世紀以上にわたって日本を代表する歌い手として活躍した八代亜紀さんでしたが、2023年9月、「こう原病」の診断を受け、治療に専念しましたが、12月に73歳で亡くなりました。
コンサート会場をイメージした美しい祭壇
お別れの会は八代さんが生前、コンサートの開催を希望していたという日本工学院専門学校の片柳アリーナで行われました。日本工学院専門学校には音楽の専門コースがあり、音楽の道を志す学生たちも制作、運営に参加しました。
遺影は2018年に撮影されたピンク色のドレスで微笑む八代さんの写真です。祭壇は、実際にコンサートで使用していた美術セットに、八代さんが好きだったという胡蝶蘭や薔薇と、好きだった紫色をイメージしたカーネーションで装飾されていました。
AI技術を用いて生成された八代さんの言葉が会場に流れる
お別れの会は、ステージへの復帰を熱望していた八代さんの思いを伝えるべく、コンサート形式で執り行われました。
関係者1000人と、抽選で選ばれたファン2000人が会場で見守る中、八代さんが歌っている音源に合わせ、生バンドが「舟唄」「愛の終着駅」「雨の慕情」など全20曲を演奏しました。さらに、貴重なコンサート映像や幼少時代の写真などで八代さんの生前の活躍を偲びました。
親交のあったたくさんの友人や関係者が参列
ステージの演奏が終わると、八代さんの「舟唄」などの曲がBGMとして流され、献花がはじまりました。親交があったたくさんの参列者たちは次々と献花台に花を手向け、祭壇に手を合わせていました。小林幸子さん、五木ひろしさん、研ナオコさんら著名人の姿も多数見られます。
小林幸子さんは「きょうの会でようやく八代さんが亡くなったことを受け入れられました。昭和という時代に八代亜紀という偉大な歌手がいて同じ時代に歌わせてもらえたことを感謝したいです。安らかに眠ってほしいです」とコメントしました。
回廊には八代さんの絵画の数々が展示された
八代さんは歌手活動以外にも、画家として「ル・サロン展」で5年連続入選を果たすなど、その才能を高く評価されていました。絵画はアルバムジャケットにも使われた自画像から、キリスト教の宗教画の模写や、大好きな犬や猫を描いた心温まるものまで。あらためて、その豊かな才能に驚かされます。
八代さんのアトリエを再現したコーナーも設けられ、グッズの販売も行われていました。
これらのグッズ販売の収益の一部は、能登半島地震をはじめとする震災の被災地・動物保護団体・児童養護施設へ寄付されるそうです。
八代亜紀さんの戒名は「艶唱院釋信譽明煌清大姉」(えんしょういんしゃくしんよみょうこうせいだいし)。「艶唱」は味わい深い艶やかな歌声で、人々を優しく包み込み癒し導いていくことを意味し、「信譽」は真心のこもった歌詞を、「明煌」は「その生き様がダイヤモンドのように歌声と共に美しく煌き輝く」という思いが込められているそうです。
歌声はもちろん、テレビで見せる優しい笑顔で私たちを魅了し続けた八代亜紀さん。彼女が世の中に広めた名曲の数々は、これからも私たちの心を明るく照らし続けてくれることでしょう。
※※本会につきましては弊社『Story』の施行ではなく、当日会場にて取材をさせていただき作成した記事になります。※※
NHK「おはよう日本」でStoryが紹介されました