TARAちゃんありがとうの会~たいせつなきみへ~
2024年3月4日に63歳で亡くなったTARAKOさんの「TARAちゃん ありがとうの会~たいせつなきみへ~」が6月15日、東京都江東区有明にあるTFT ホール 1000で開催されました。
名前:TARAKO (本名非公開)
生年月日:1960年12月17日
出身地:群馬県太田市
日時:︓2024 年 6月15日(土)
場所:TFT ホール 1000
主催︓株式会社フジテレビジョン
発起人:港浩一氏(株式会社フジテレビジョン社長)、石川和子氏(日本アニメーション株式会社社長)
目次
TARAKOさんのプロフィール
TARAKOさんは、群馬県太田市に生まれました。1981年、テレビアニメ『うる星やつら』の幼稚園児役として、声優デビューを果たし、その翌年『戦闘メカ ザブングル』のチル役で初レギュラーになりました。
1990年から始まった国民的アニメ『ちびまる子ちゃん』で主人公・まる子役を担当したことで、一躍、人気声優に仲間入りしました。『ちびまる子ちゃん』は多くの視聴者に愛され、TARAKOさんの個性的で、明るい伸びやかな声は多くの人の心に届きました。
その後も、さまざまな作品で声優として活躍し、多くのファンに支持される存在となりました。バラエティ番組の司会やコマーシャルのナレーションの仕事も数多くこなしました。声優以外にも、自ら演劇集団「WAKU」を主宰したり、シンガーソングライターとしても活動していました。
TARAKOという芸名は『サザエさん』のタラちゃんに雰囲気が似ているので、周りから「タラちゃん」と呼ばれていたことにちなんでいるそうです。
2024年3月4日に、63歳で亡くなりました。『ちびまる子ちゃん』は、2024年3月24日放送回の1時間枠で放送された「まる子、 水の味がわかる?」が最後の出演になりました。
TARAKOさんの元気で明るいイメージを表現した祭壇
遺影は、2021年8月の群馬交響楽団夏休みコンサートの時の写真です。遺影はフラワーリースで包まれ、まる子ちゃんと同じピンクのリボンをあしらわれています。遺影の傍にはTARAKOさん愛用の黄色いギターが供えられました。
花畑の中で楽しくギターを奏でるTARAKOさんの周りには、TARAKOさんが演じたまる子をはじめ、『みかん絵日記』のみかん、『まじかる☆タルるートくん』のタルるートくん、『それいけ!アンパンマン』のフランケンロボくん、日本テレビの天気予報のマスコット「そらジロー」が音楽を楽しんでいる様子が表現されています。
デザインは『ちびまる子ちゃん』の美術監督を務める野村可南子さん、制作は日比谷花壇で、TARAKOさんと親交の深かった声優・水谷優子さん、声優・鶴ひろみさんのお別れの会の祭壇を手掛けたデザイナーが監修したそうです。
祭壇のテーマカラーはTARAKOさんの元気で明るいイメージを表したオレンジ色。背景は澄み切った明るい青空なので、花畑が浮き立つようなイメージに感じられます。
可愛らしく、元気な花畑をデザインするために、バラ、ダリア、トルコキキョウ、カーネーション、アルストロメリア、マトカリア、スノーボール、ハイブリッドチース、ブプレリウムが5000本以上使われました。
自由な服装でTARAKOさんとお別れ
お別れの会には、約800名の参列者が、TARAKOさんとのお別れに訪れました。生前のTARAKOさんの「喪服ではなく普段会う時の服で」との思いがあり、参列者は自由な服装で出席しました。
司会はTARAKOさんと共演経験もあるフジテレビの西山喜久恵アナウンサーが務めました。『ちびまる子ちゃん』のプロデューサーである清水賢治さん、声優の中尾隆聖さん、同じ劇団でTARAKOさんの盟友だった木原実さん、『ちびまる子ちゃん』の初代ナレーションを30年間務めたキートン山田さんが弔辞を述べました。
TARAKOさんと同じ演劇ユニット「WAKU」に参加していた木原さんは、「たまに神様と口げんかしてこっちに戻ってきて。さよならは言わないよ、またね」と呼びかけていました。
キートン山田さんは「最後に、メールでやり取りしたのは去年の12月。文章が短くて、いつも絵文字がいっぱいなのに、ひとつもなくて異変を感じました。でも、怖くて聞く勇気がなかった」と言葉を詰まらせていました。
「なんで、そんな早く逝ったのか。順番が違うだろ。友蔵が先である。後半へ続く。じゃあね」
展示スペースには愛用の品やキャラクターのお供え物
展示スペースには、TARAKOさんが亡くなったあとに「ちびまる子ちゃんランド」に設置された、寄せ書きスペース及び追悼メッセージボードが飾られていました。
会場には、TARAKOさんが愛用していたギターや、日課としてホットミルクを飲んでいたときのマグカップ、ちびまる子ちゃんのアフレコ台本、舞台衣装なども展示されました。
また、天国へ旅立つTARAKOさんのお供えとして、ちびまる子ちゃんのイラストがはいったりんごやおにぎり、かまぼこなどが供えられました。
たくさんの人に愛されたTARAKOさん
お別れ会が終わった後に、声優の山寺宏一や、ちびまる子ちゃんのテーマ曲をうたった爆笑問題が取材に応じました。
「声優は、作品のごく一部を担当するわけで、本当にその人じゃなきゃダメという作品は、そうそうないと僕は思ってます。ただ、TARAちゃんのちびまる子は本当にTARAちゃんじゃなければとならない。本当にすごいことです」と、声優の山寺宏一さんは、何度も涙をこらえながらコメントしました。
「ちびまる子ちゃん」内で使用された楽曲『アララの呪文』で共演した爆笑問題の二人は、
「さくらさんとまるちゃんとTARAKOさんは、同じ人という感じ。本当にいなくなっちゃったのか、現実なのかよくわからない。さくらさんとも、TARAKOさんともお別れしてるのに、まるちゃんはずっとみんなの前にいるから、なんだか不思議に感じる」
親交のある方が、口をそろえて「とにかく気を使いすぎるぐらいに、気を使う方だった」と話していたのが印象的だったTARAKOさん。さくらももこさんとTARAKOさんによって生み出された「ちびまる子ちゃん」のキャラクターは、これからもたくさんの人たちの心に永遠に残るでしょう。
※※本会につきましては弊社『Story』の施行ではなく、当日会場にて取材をさせていただき作成した記事になります。※※
NHK「おはよう日本」でStoryが紹介されました