お別れ会の式の流れはどうやって決める?基本から徹底解説

お別れ会の式の流れはどうやって決める?基本から徹底解説

お別れ会・偲ぶ会の式次第は自由

お別れ会・偲ぶ会とは、亡くなられた方の家族・親族のみで葬儀(密葬)を執り行った後に、日を改めて、故人の友人や生前お世話になった方が集まってお別れをする会のことです。

故人(または家族)が理想とするスタイルで執り行えるのがお別れ会の大きな特徴で、一般的な葬儀とは違い、決まった式次第・流れはありません。

そのため、「故人を偲ぶ」ことを重視して、より「その人らしい」自由なスタイルで当日のプログラムを組むことができるのです。 

お別れ会・偲ぶ会には、会費制、セレモニー形式、法人による社葬・団体葬など多様な形式があります。

ただ、どの形式であっても開催時期に特別なルールはありません。多くは四十九日や一周忌に合わせて開催されますが、中には三回忌や同窓会のタイミングに合わせて執り行われるケースもあります。

準備時間を十分に取れるので、お別れ会の式次第をどうするのかについて、家族・親族でじっくりと話し合うことができるでしょう。

一般的なお別れ会の式次第

まずは、一般的なお別れ会の式次第を紹介します。

  1. 参会者入場
  2. 開会の辞
  3. 故人の紹介
  4. 黙祷
  5. 献杯・会食
  6. 閉式の辞
  7. 写真撮影
  8. お見送り(解散)

 

式次第の事例①

一般的な内容に加えて、思い出のスライドやお別れの言葉、ご歓談などのプログラムが追加される場合、以下のような式次第になります。

  1. 参会者入場
  2. 参会者献花
  3. 開式の辞
  4. 黙祷
  5. 思い出のスライド
  6. お別れの言葉
  7. 献杯
  8. ご歓談
  9. 御礼の言葉
  10. 閉式の辞
  11. 参会者退室

式次第の事例②

社葬や仕事仲間を中心に招待したお別れ会の場合、故人の略歴紹介などを行う場合もあります。

  1. 参会者入場
  2. 開式の辞
  3. 黙祷
  4. 故人の略歴紹介
  5. お別れの言葉
  6. 弔電奉読
  7. 御礼の言葉
  8. 参会者献花
  9. 閉式の辞
  10. ご歓談
  11. 参会者退室

式次第の基本の7項目

お別れ会における式次第は、原則として自由です。とはいえ、上記の一般的な式次第をお読み頂ければお分かりのように、「自由」といっても基本となるいくつかの項目があります。

例えば、開式の辞や故人の紹介、黙祷、献杯・会食、閉式の辞、写真撮影、お見送りなどで、故人との最後のお別れを意識したプログラムを式次第に入れるわけです。以下では、これらの各項目の具体的な内容について、詳しく解説します。

開式の辞

最初に、司会者による進行の下、喪主や親族の代表者が開式の挨拶を行います。挨拶の内容には、葬儀に参列できなかった方のために葬儀当日の様子を伝えるとよいでしょう。

また、今回のお別れ会を開催した背景、どのような会にしたいのかの展望について話すと、参列者はお別れ会の主旨をより理解できます。

故人の紹介

お別れ会の参列者には、親族のような故人のことをよく知る方もいれば、仕事の関係上少し付き合いあった程度の方もいます。

中には故人の略歴をよく知らない方もいらっしゃるので、没年にいたるまでの人生の歩みをご紹介する必要があるわけです。

この際、文字を読み上げるだけでなく、「思い出のスライド」のようなかたちで、故人の写真や映像をプロジェクターで公開すると、参列者は故人をより偲びやすくなるでしょう。

黙祷

黙祷とは、声を立てずに故人に対して心の中で語りかけ、祈りを捧げることです。少し前方に頭を下げて、軽くお辞儀をするスタイルにて行います。

黙祷を行うタイミングは、開式の挨拶直後、もしくは故人の紹介を行ってからすぐに行うのが基本です。お別れ会では会の途中でお酒が入ることも少なくありません。会が盛り上がってからではおごそかな雰囲気を作るのが難しくなってしまうので、黙祷は早い段階で済ませておきます。

献杯・会食

参列者の代表者からお言葉を頂いた後に献杯を行い、その後は生前の個人を偲びながら会食します。この間に故人の写真や映像の上映を行う、あるいは生前に好きだった曲を流し続ける、といった演出が行われることも多いです。

また、思い出の食事のメニューには、故人が好きだったお酒や食材・料理が用意される場合もあります。何か企画を盛り込む場合は、事前に親族や故人と親しかった方などと相談して決めるとよいでしょう。

閉会の辞

司会者による進行の下、喪主または親族の代表者が参列者に対して閉式の挨拶を述べます。お忙しい中を来訪してくださったことに深くお礼を述べて、会を滞りなく終えることができたこと、故人も喜んでいることなどを伝えましょう。

会によってはお酒も入って盛り上がることもありますが、お別れ会での最後の挨拶ですので、言葉を選びながら落ち着いて丁寧に行います。

写真撮影

閉式の挨拶が終わったら、「祭壇に飾られている故人の遺影」や「遺影を持った故人の配偶者・親族」などを中心として、参列者全員で写真を撮ります。参列者が多い場合、列に並ぶ場合に少し手間取るかもしれません。スムーズに写真を撮れるように、司会者や喪主・親族が参列者に声をかけて、動きを誘導してあげましょう。

お見送り

喪主や親族などお別れ会の主催者側が、参列者のご帰宅を順次お見送りします。参列者が多い場合は、出入口に立ってお辞儀をしながらお見送りを行うことになるでしょうが、できるならば参列者お一人おひとりに声をかけ、挨拶を行うのが望ましいです。

このとき、参列者分の手土産品(粗品)を事前に用意しておき、お見送りの際にお渡しする場合もあります。

お別れ会の流れを担う「司会者」の役割

お別れ会・偲ぶ会の式次第は、原則として自由に取り決めることができます。しかし、「故人とお別れをする」という目的を持った「会」であるため、会の最初と最後には開式の辞と閉式の辞、さらに故人の紹介や黙祷など、プログラムとして盛り込むべき項目は多いです。

そのため、当日に順序よく式次第を実行できるようにするには、司会者による司会進行が必要となってきます。

特に、お酒が入り、参列者同士の歓談が進んだ段階になると、司会者がメリハリをつけてプログラムを進めることが大切です。参列者の人数が少なければ、喪主や親族の代表者でも問題なく司会を行えるでしょう。

しかし参列者が多い場合は、こういう場に慣れたプロに依頼する、という選択肢もあります。

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