社葬と合同葬の違いとは?特徴や費用から詳しく解説
「合同葬」という葬儀の形態を聞いたことがあるでしょうか?
近年、中小企業やオーナー企業を中心に、合同葬という形式の葬儀が増えています。ここでは、社葬と合同葬の違いや、そのメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
目次
合同葬とは
「合同葬」とは、その名の通り、複数の主催者が、合同で執り行う葬儀のことです。とくに、遺族と会社が合同で通夜、葬儀・告別式をおこなうことを一般的に「合同葬」と呼びますが、故人が複数の会社と関わりがあった場合、複数の会社や組織が共同主催で執り行う葬儀も「合同葬」と呼ぶことがあります。
いずれにしても、合同葬は故人が亡くなられてから5日~1週間前後に行われるため、準備期間は短く、その中で関連会社へ葬儀日程などの連絡をおこない、準備・調整を進めていきます。
合同葬と社葬の違い
合同葬は、広義での社葬の一つの形態ですが、一般的な社葬との一番の違いは、密葬・本葬を分けず、遺族と会社が合同で通夜、葬儀・告別式をおこなうところにあります。
主催者は合同となりますが、葬儀の内容は、あくまでも遺族の意思・宗旨を反映した葬儀となり、荼毘に付すまでを執り行います。
合同葬の特徴
合同葬には、どのような特徴があるでしょうか?合同葬と社葬の違いから、その特徴を詳しくみていきましょう。
企業とご遺族が共同で行う
合同葬の一番の特徴は、会社と遺族が共同で執り行うということです。
ご逝去の報を受けたら、遺族の気持ちに寄り添いながら、葬儀を個人葬として行うか、合同葬として行うか、意向を確認します。合同葬を行うことが決まったら、遺族の気持ちを尊重しながら、会社側が主導して準備を進めていきます。
遺族に宗旨の確認をし、役割の分担、費用の負担割合などについて打合せをします。
会社側は、緊急役員会を開催して基本方針を決定し、社内通達・社外通達をおこない、具体的な準備を進めていきます。
とくに遺族と費用や役割を按分するということもあるため、記録が重要になります。会議の議事録などはしっかり残しておきましょう。
火葬されていない
合同葬が一般的な社葬と違う大きな特徴として、故人が荼毘に付されていない、まだ火葬されていないということがあります。
予め、葬儀社と連携を取り、ご遺体の搬送、安置、納棺までをおこないます。ご逝去から葬儀までの日程が少し空く場合、また、ご遺体の状態があまりよくない場合などは、エンバーミングをおこないます。
エンバーミングとは、ご遺体の防腐や消毒、外見を整えるためにおこなわれる処置で、ご遺体をより生前に近い状態で長期保つことができるため、多くの方がご遺体とお別れをする機会である合同葬に取り入れられることが多いです。詳しくは葬儀社にご相談下さい
合同葬のメリット
合同葬は、とくに、中小企業やオーナー企業を中心に、選ばれる葬儀の形態です。合同葬のメリットはいくつか挙げられますが、葬儀・告別式で故人の社内的なつながりのある関係各所への告知が完結するため、改めて社葬をおこなうよりも、時間的な利点が多く、会社としても社葬の準備や施行による通常業務への影響を最小限にできるというメリットがあります。
そのほか、合同葬には、以下のメリットがあります。
ご遺族の葬儀の負担が軽減される
合同葬が近年増えている理由のひとつとして、費用面でのメリットがも考えられます。
社葬にかかる費用は税務上「福利厚生費」として損金処理することができます。合同葬の場合は、葬儀費用は遺族と会社とで按分することになり、双方とも経済的負担を軽減することができます。遺族と話し合いながら、葬儀の部分で会社の経費にする部分、遺族の負担にする部分を決めましょう。
税務上、損金処理が認められている葬儀の費用には、以下が挙げられます。
・葬儀基本料金(葬儀社への支払い一式)
・火葬・式場使用料
・バス・ハイヤー料金
・死亡広告
・会葬礼状、案内状作成費ならびに郵送費
・お布施
・葬儀の警備員などの日当
・お手伝いの人の食事代
・写真・ビデオ撮影料
なお、遺族にとって、葬儀費用は今後の相続税や遺産協議などにも関わるため、相続税対策のために社葬を活用するのも一つの方法です。社葬の費用は、法人の経費だけでなく、個人側の相続問題も同時に考える必要があります。気になることがある場合は、相続に詳しい税理士に相談してみましょう。
火葬前にお別れを告げることができる
もうひとつ、合同葬のメリットとしては、火葬をする前に、多くの方に個人のお顔をみてお別れをしていただけるということがあります。
密葬後にあらためて行われる社葬より、故人のお顔を直接ご覧いただく方が、より故人を身近に感じ、多くの方が心からご逝去を悼む追悼の場になることでしょう。
合同葬のデメリット
このように、合同葬にはメリットがいくつかありますが、デメリットもあります。
短時間でたくさんの準備が必要
合同葬は、故人が亡くなられてから5日~1週間前後に行われるため、準備期間は短く、その中で関連会社へ葬儀日程などの連絡を行い準備・調整を進めていきます。限られた時間で、非常にたくさんの準備が必要なため、この期間は非常に慌ただしくなります。
合同葬の当日までの準備は、おおまかには以下になります。
1.基本方針の決定
2.社内通達・社外通知
3.具体的な準備
4.進行要領の決定
5.リハーサル
経験豊富で信頼できる葬儀社と連携しながら、一つひとつを進めていきましょう。
家族葬に比べ、弔いの時間が短い
合同葬は、故人と生前関わりのあった多くの人に参列いただくことができる反面、ご遺族にとっては、家族葬に比べ、葬儀中の弔いの時間が短く、また参列者の対応に時間をとられるというデメリットがあります。
葬儀がはじまるまでに、できれば納棺の時間は家族だけで過ごし、一人ひとりが故人を弔い、感謝の気持ちを伝えられる場をつくりましょう。
合同葬の費用
合同葬は、どれくらいの費用がかかるものなのでしょうか?
合同葬を開催する場所や、想定している参列者の人数など規模によって費用は変わりますので、概算予算を出すのは難しいですが、ここでは一般的な相場をお伝えします。
合同葬の費用の相場
平均費用:1,000万円(参列者500名 増上寺光摂殿を想定)
【内訳】
・会場使用料(2日間) 110万円
・祭壇 400万円
・会場装飾・設備費 200万円
・棺・葬儀関連費 100万円
・飲食接待費 50万円
・火葬関連費 40万円
・運営費 60万円
・諸経費 40万円
※上記は、あくまでも目安になりますので、詳細はお問合せ下さい。Storyではご予算に合わせて会場のご提案からお手伝いさせていただきます。
なお、供花・香典を受付けることで、合同葬の費用負担を軽減することができます。香典は、会社で受け取ると雑収入扱いになるため、基本的には遺族が受け取るようにします。供花は、祭壇費用と相殺することが可能です。詳しくはご相談ください。
家族葬との費用の比較
家族葬は、参列者10名~30名程度で、一般的な相場は100万円くらいと言われています。家族葬をおこなった後に、後日、お別れ会をおこなう場合は、さらに500万~1000万円ほどの費用がかかります。
単純に費用だけで比較せず、合同葬をおこなう目的と、想定する規模をよく検討しましょう。
合同葬に関するお問い合わせは「Story」へ
合同葬は、一般的な社葬よりもさらに限られた時間で準備をすすめる必要があります。経験したことのない合同葬を成功に導くためには、信頼できる事業者との連携が不可欠です。社葬・お別れ会を得意とする「Story」では、合同葬にも対応しております。
会場・葬儀社が決まらない方へ
合同葬は、お別れ会と違い、会場に棺を安置する必要があるため、使用できる会場に制約があります。とくに東京都内では、合同葬に適した会館をもつ葬儀社は非常に少なく、適切な会場探しは以外とハードルの高い作業です。
Storyでは、合同葬の規模とご希望の内容に合わせた会場を複数ご紹介いたします。
企画から提案まですべてお任せ
Storyでは、会場選びのほか、祭壇制作、ネット中継、その他さまざまなアイディア出しをおこない、合同葬をトータルにサポートいたします。合同葬は、意思決定から制作まで、すべてがスピード勝負です。
これまでの実績により、お客様のご希望を迅速にカタチにいたします。
当日の進行も行ってくれる
合同葬は、通夜、葬儀・告別式と2日間にわたっておこなわれるため、受付、進行、案内役などかなりの人数のスタッフが必要になります。当日は、Storyのスタッフが会社のスタッフに代わり進行をお手伝いいたしますので、主催者はご遺族のサポートを中心に人員を配置いただくのがよいでしょう。
まとめ
合同葬の特徴や、メリット・デメリットについて解説をいたしました。
合同葬にするべきか、密葬または家族葬をおこなった後に改めて社葬・お別れ会をおこなうのか?
迷ったときは、まずStoryにご相談下さい。お客様の状況をお伺いし、最適なご提案を差し上げます。
NHK「おはよう日本」でStoryが紹介されました