「弔電」は、故人への敬意と感謝、ご遺族へのお悔やみを伝える大切な手段です。社葬に参列できない場合には弔電を送ることが一般的ですが、弔電や供花を手配したうえで役職者が社葬に参列することもあります。
この記事では、社葬における弔電の役割や送り方、マナー、記載の仕方などを説明します。
目次
社葬における弔電の役割
「社葬」は、企業をあげて行う大切な儀式であり、会社が主に執り行う葬儀をさします。社長や創業者、勤務中に亡くなった社員などのために行われるのが一般的であり、故人への感謝とお別れの気持ちを伝える特別な場になります。
社葬における弔電の多くは社葬の会場で読み上げられ、故人の人柄や業績を振り返る貴重な瞬間となります。取引先や関係者にとって、弔電を送ることは大切な慣習であり、信頼関係を深めるきっかけとなります。さらには、今後のビジネスにおいても良好な関係を築く土台となることがあります。
そのため、弔電を送る際には、正しいマナーを守る必要があります。宗教(仏式か神式かなど)や社葬のスタイルによって異なるため、弔電を送る前に十分に確認する必要があります。
弔電の送り方と費用
弔電の送り方と流れ
弔電を送るときは、NTTの弔電サービス、インターネット電報サービス、葬儀社のサービスなどを利用します。送り先は、訃報や案内状に記載された社葬委員会宛、または社葬会場宛に送るのが一般的です。送る前に案内状を確認しておきましょう。
申し込み手順は以下のような流れになります。
- 電報台紙を選ぶ
- お届け日とお届け先の情報を入力
- メッセージを作成
- 差出人の情報を入力
料金相場
社葬の弔電の値段は三千円から一万円が相場です。値段があがるほど、高級感のあるデザインや台紙が使われます。
会社や団体名義で送る場合は関係性の深さに応じてランクを意識して、見栄えのよい高級台紙を選ぶケースが多くなります。
知らないと失礼に!社葬での弔電マナー
弔電の宛先、送るタイミング、文字数、差出人名、注意点について詳しく説明します。知らないと失礼になることもあるため、十分な注意が必要です。
宛先
社葬の主催者はご遺族様と葬儀委員長が務めることが多く、葬儀委員長(葬儀を進行する最高責任者)は会社代表者が務めるのが一般的です。弔電の送付先や主催者については案内状に記載されているため、確認が必要です。
はじめに「ご遺族様」と記載し、その後に「株式会社〇〇 代表取締役〇〇様」と続けるのが一般的です。両者に敬意を表すことが大切です。
送るタイミング
弔電は【社葬当日の前日まで】に届くように手配してください。特に社葬に参列できない場合は、訃報を受けたらすぐに手配することが大切です。早めに弔意を示すことで、参列できなくてもご遺族様への誠意を表すことができます。
万が一弔電の到着が当日になる場合は、社葬の直前に到着するのは避け、3時間前までには到着するように手配しましょう。弔電が間に合わない場合は、香典を手配して弔意を伝えるなどの方法を検討してください。
文字数
弔電の内容は200~300文字が適切です。弔電の1ページは300文字(30文字×10行)であることが多いため、長くても300字に収めることが望ましいです。長すぎると読み上げる際に省略されることがあるため、弔電の1ページ以内にまとめると良いでしょう。
故人のプライベートな話題は避けた方が無難であり、哀悼の意や故人の偉業や感謝の気持ちを伝えましょう。ご遺族様へ向けた一文を加えるのも効果的です。
差出人名
差出人名は、正式名称を省略せずに記載することが大切です。会社名や役職名を明確に示すことで、受け取った側が誰からの弔電かをひと目で理解できるからです。
差出人は「株式会社▢▢ 代表取締役社長 ▢▢」といった形が望ましく、可能であれば、氏名にふりがなをつけると読み上げやすくなります。
連名の場合は二、三人が一般的であり、三人以上になる場合は「一同」を使いましょう。会社として送る際は、上司や社内規則を確認してください。
注意点
弔電を送る際は、忌み言葉や重ね言葉、直接的な表現を避けることが大切です。具体的には、「重ね重ね」「再度」「四」「九」「たびたび」「消える」「浮かばれない」といった言葉は不適切とされています。故人とご遺族様との続柄や敬称を正しく使いましょう。
現在では句読点を使う弔電も見られますが、慣習的には、句読点を使わないことがマナーとされています。そのほか、社葬が「仏式か、神式か、無宗教か」といった宗教のスタイルについても事前に確認しておきましょう。
弔電の文例集
弔電は適切な言葉を選ぶことが大切です。しかし、急な不幸の場合は何を書けばよいのか迷うこともあるでしょう。ここからは、以下の3つの文例集をご紹介します。
- 取引先企業から送るケース
- 団体・協会から送るケース
- 個人から(役員や同僚)送るケース
取引先企業から送る
・「株式会社〇〇 代表取締役社長 〇〇様のご逝去の報に接し 謹んで哀悼の意を表します
〇〇業界における多大なご功績に敬意を表し ご冥福を心よりお祈り申し上げます」
・「社長様のご訃報に接し 当社社員一同 謹んで哀悼の意を表します
ご遺族様ならびに社員ご一同様へ 心からご冥福をお祈り致します」
・「御社〇〇様の突然の訃報に接し 当社社員一同 驚きを隠せません
ご生前における多大なご功績に深い敬意を表し 心よりご冥福をお祈り申し上げます」
・「貴社専務の〇〇氏 ご急逝の知らせを受け 心からお悔やみ申しあげます」
団体・協会から送る
・「〇〇様の訃報に接し 心よりお悔やみ申し上げます
業界発展に寄与されたご尽力は永く記憶されることでしょう
謹んでご冥福をお祈りいたします」
・「会長〇〇様が天寿を全うされたとの報に接し 謹んでお悔やみを申し上げます
生前の偉大なご功績をたたえ ご冥福を心よりお祈りしております」
・「貴法人〇〇様の生前の偉大なご功績に尊敬の念を持って
心よりご冥福をお祈り申し上げます」
・「〇〇会長のご逝去を悼み 心より哀悼の意を表します」
個人から(役員や同僚)送る
・「このたびのご訃報に接し 誠に残念でなりません
生前のご厚情に深く感謝申し上げ 心よりご冥福をお祈りいたします」
・「永年ご尽力されてきた〇〇社長の突然のご逝去に接し 心より哀悼の意を表します
安らかにご永眠されますよう お祈り致します」
・「天寿を全うされた〇〇社長のご逝去を悼み 心よりお悔やみ申し上げます」
文例を参考にしつつ、ご自身の言葉で弔電を送ることも大切です。その際には、くだけた文体にならないようにしましょう。
まとめ
社葬における弔電は、大切な故人のご冥福を祈り、ご遺族への敬意を伝える大切な手段です。また、今後の会社関連にも影響を及ぼす場合があるため、弔電の正しいマナーを守り、適切なタイミングで送ることが重要です。
急な不幸を聞いてから慌てて対応するのではなく、事前に弔電の文例や送り方を押さえておくと安心です。あわせて香典や服装についても準備をしておくと良いでしょう。これにより、急な不幸に直面した場合も、落ち着いて心のこもったお悔やみを伝えることが可能になります。
NHK「おはよう日本」でStoryが紹介されました

















