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直木賞作家 山本一力さんが語る – これからの葬儀のあり方 

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直木賞作家 山本一力さんが語る – これからの葬儀のあり方 /インタビュー

名前 山本一力。1948年生まれ。高知県出身。2002年には「あかね空」で第126回直木賞を受賞―
3月10日に開催したお別れ会に登壇いただいた山本一力さんに後日、現代における故人の偲び方について、お話を伺いました。


 

 

理想の葬儀、「坂本龍馬お別れ会」

先日、青山葬祭場で行われた「坂本龍馬お別れ会」を、たいへん興味深く参加させていただいた。

現在、龍馬について執筆中の「龍馬奔る」も3巻目の進行をすすめている。幕末を生きた坂本龍馬は、まことに限られた時空に居合わせた強運の男である、

なぜ、storyの皆さんが龍馬のお別れ会を企画したのかはわからないが、彼の「名を求めない」という志が、強く現代人をひきつけている証拠なのだろう。

「坂本龍馬お別れ会」では祭壇の中央に、霧島山が祀られていた。これは印象的だった。会場には若い方たちが多数参加され、私の講演にも耳を傾けていただいた。カミさんは「線香がなくていいね」と話していた。笑いがはじける会場は新しい葬儀の在り方を提案されていたように思う。

 

 

Storyがやっている「お別れ会」はこれからの時代の葬儀の在り方の提案

お別れ会や偲ぶ会というのは、これからの時代の葬儀の在り方を提案していると思う。人がいつ亡くなるか、というのはまったくわからない。だから不意にやってくる。家人たちは突然の死に接し、葬儀をとり行うだけでもとても大変なことだ。残された人たちにとっては目の前の事を片付けるのに精いっぱいで、型通りにこなすというのが現状だと思う。

昔の日本なら、周りに手助けをする人たちがたくさんいた。都会では近所付き合いも少ないので、すべて家族が執り行うことになる。

 

「弔う」というのはもう家族や親族だけの密葬にして、あとは日を少しおいてお別れ会をしたらいいと思う。亡くなった瞬間というのは、みんな気持ちが高ぶっているから、何をどうしていいかわからない。落ち着いて振り返るということもなかなかできない。それがお別れ会だと、亡くなって、しばらくという「間」ができる。もう一度故人のことをちゃんと偲ぼうよ、ということができる。

 

 

故人を偲ぶには最高の場

葬儀だと、すべて形式というか決まりきったことを葬儀社が中心となって進めていく。そこには、故人の個性や見送る人たちの想いがなかなかでてきづらい。

それに比べてお別れ会だと、日にちを選べるのがいい。そして、みんなが来やすい日程で、集まりやすい場所、故人にあった会場も選べる。費用についても、お互いの相談事で決めることができる。「お別れ会」は世のため、人のため、人助けになると思う。

まして、故人に社会的立場があると、多くの人が見送りたいはずだ。そういう人たちは、故人に対して何をやっていいのか分からないから、どうやるのかも分からない。そこにstoryのスタッフが知恵を貸してあげて、会場の手配から内容からすべて仕切る。アレンジをしてくれる。とても大切な存在だと思う。

 

 

お別れ会はまだまだ知られていない

葬儀に参列して感じることは、列をなしてベルトコンベアみたいに祭壇のまえでお焼香するというのは、いかがなものかと思う。とってつけたような場所で食事が用意されていて、そういう場所で食べたりなんか出来ないよ。笑うのも憚れる。葬儀はもう家族や親族だけのものにして、故人を偲びたければ別の機会を設ける。お別れ会や偲ぶ会というのはもう、世の中や社会の要請だと思う。

Storyの皆さんにお願いしたいのは、「お別れ会」を芸能人や著名人だけのものではなくて、自分たちでも出来るということを知らしめていただきたい。まだまだ多くの人がそういうことが出来るということを知らない。

そして、リーズナブルな価格でやれるということも。

これはビジネスであると同時に社会奉仕だと思う。

(文 小柴 康利)

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