一周忌は、故人への想いを改めて伝え、残された家族や親族が心を一つにする大切な節目です。
しかし、重要な行事である一方で、「何をすればいいのかわからない」「準備が大変そうだ」と不安に思う方も少なくありません。
そこで今回は、一周忌を迎える施主の方に向けて、スムーズに準備を進めるための3つのポイントをご紹介します。
目次
一周忌とは
一周忌法要は、故人が亡くなってから1年目の命日に行われる法要です。年忌法要の中でも特に重要とされ、故人の冥福を祈り、遺族が悲しみを整理するための重要な場です。
一周忌法要には遺族や親族だけでなく、故人と親しかった友人や知人も参列します。故人との思い出を語り合い、冥福を祈る貴重な時間をもたらすのが一周忌法要です。
一周忌を含む年忌法要
一周忌を含む年忌法要には、以下のようなものがあります。
法要 | 時期 | 参列者 | 法要の一般的な内容 |
一周忌 |
満1年 |
遺族、親族、友人、知人 |
僧侶による読経の後、焼香や食事を行う |
三回忌 |
満2年 |
遺族、親族、友人、知人 |
僧侶による読経の後、焼香や食事を行う |
七回忌 |
満6年 |
遺族、親族 |
家族内で供養を行う |
十三回忌 |
満12年 |
遺族 |
家族内で供養を行う |
三十三回忌 |
満32年 |
遺族 |
家族内で供養を行う |
一周忌を行う意義とは
一周忌を行う意義は、以下のとおりです。
・故人を偲び、感謝の気持ちを伝える
・ご遺族の心の整理と癒し
・家族や親族の絆を深める
・故人への供養
・仏縁を結ぶ
一周忌は、参列者同士が故人の思い出話をしたり、自らの暮らしを故人に報告したりするなど、故人を偲ぶのに適した機会とされています。
一周忌を迎える施主が考えるべき3つのポイント
一周忌を迎える際、施主が考えるべきポイントは以下の3点です。
・一周忌を行うか行わないか
・一周忌の形式をどうするか
・一周忌の日程、場所、引出物をどうするか
それぞれ見ていきましょう。
ポイント1.一周忌を行うか行わないか
一周忌は、故人が旅立ってから1年という節目を迎える大切な法要です。ご遺族にとってはもちろん、ご家族や親族の方々にとっても、故人を偲び、心を整理する場となります。
一周忌を行うかどうかはご遺族の意向を最優先に考え、周囲に相談しながら判断しましょう。
一周忌は葬儀と異なり、日程に柔軟性があります。葬儀の際に参列できなかった人や連絡が取れなかった人にも声をかけられるため、故人との思い出を多くの人と共有できる貴重な機会となることでしょう。
また、参列者にとっても、故人を偲び、ご遺族と親睦を深める場となります。一周忌を通じて、ご遺族と参列者が心を一つにし、故人への感謝の気持ちを改めて伝えることが可能です。
ポイント2.一周忌の形式をどうするか
一周忌は、故人に縁のある人々を招いて法要を行うのが一般的です。
しかし、近年では家族だけで静かに偲ぶ形式を選ぶ人も増えています。例えば、故人の思い出を語り合う「偲ぶ会」という自由度の高い形式も人気です。
【3つの代表的な形式】
・伝統的な法要:僧侶を招き、読経や焼香を行う形式的な法要。ご年配の方が多い場合や、施主自身が望む場合に適しています。
・家族だけの静かな時間:近親者だけで集まり、故人との思い出を語り合ったり、静かに冥福を祈ったりする形式です。
・故人らしく自由な偲ぶ会:形式にとらわれず、故人の好きな音楽を聴いたり、趣味に関する話をしたりして、故人らしい時間を過ごす会です。
大切なのは、決まった形にとらわれず、故人への想いを一番に考えることです。ご自身やご家族にとって心安らかで思い出深い一周忌となるよう、最適な方法を選びましょう。
ポイント3.一周忌の日程・場所・引出物をどうするか
一周忌は、参列者が無理なく足を運べるよう、日程や場所、引出物を慎重に選びましょう。
一周忌の日程、場所、引出物に関する詳細は次の章で説明します。
一周忌を法要として行う場合
一周忌の日程、場所、引出物を検討する際のポイントをそれぞれ解説します。
日程を決める
一周忌は、故人が旅立たれてから1年目の命日に行う法要です。本来であれば、命日当日に行うのが最良とされています。
ただし、参列者の都合を考慮し、土曜日や日曜日などの休日に設定するケースも珍しくありません。特に遠方からの参列者が多い場合は、週末のほうが好まれるでしょう。
命日当日に行うことが難しい場合は、前倒しで命日にできるだけ近い日を選ぶのが一般的です。これは「仏事の前倒しは吉」という考えに基づいています。ただし、あまりにも早すぎる日程は避けましょう。
場所を決める
一周忌の法要場所はお寺や自宅が定番ですが、ホテルや思い出の場所も人気です。場所決めの際は以下の3点を踏まえて動いていきましょう。
1.自宅以外の場所は早めに予約しておく
場所によっては予約が必要です。希望日が埋まる前に早めに検討しましょう。
2.法要と会食、お寺への連絡を忘れずに
会食を予定している場合は場所を予約し、お寺には日程調整の連絡をしましょう。
3.混雑する時期は特に早めに行動する
お盆やお彼岸などは混雑しやすいので、希望があれば早めにお寺の空き状況を確認しましょう。
大切なのは、故人とご家族にとって最適な空間を選ぶことです。
引出物を検討する
一周忌では、法要に参加された方々へ感謝の気持ちを表すために、引出物を用意するのが一般的です。引出物選びのポイントは以下のとおりです。
・消え物を選ぶのが基本
引出物には、お茶や海苔、お菓子といった食品や、洗剤、石鹸のような生活実用品を選ぶケースが一般的です。これらは消費すると無くなるものであるため、受け取る側が負担を感じにくい利点があります。
・価格は3,000円~5,000円が目安
引出物の値段は3,000円〜5,000円が相場です。お膳と引出物にかかる費用の合計が、香典の金額の7割程度になるよう設定するとよいでしょう。
・地域や家庭による違い
地域や家庭によって引出物として推奨されるものや費用相場が異なる場合もあるため、事前に家族や親戚に確認しておくと安心です。
参列者に喜ばれる心の込もった引出物を選ぶよう心がけましょう。
一周忌を家族だけで行う場合
一周忌の日程は家族と相談してから決めましょう。他の法要と同様に、準備は早めに始めることが大切です。
お寺への連絡と法要場所の検討は、日程が決まり次第進めましょう。ただし会食を行わない場合、それらの準備は不要です。
故人とご家族にとって最適な一周忌となるよう、早めに準備を進めましょう。
一周忌に無宗教での偲ぶ会を行う場合
偲ぶ会の日程や場所は法要と同様に検討します。なお、お寺へ連絡する必要はありません。
会費制の場合は会費、香典の場合は香典の相場を参考に、引出物の値段を決めましょう。会の内容によって適宜調整してください。
偲ぶ会とは
「偲ぶ会」は、密葬後に遺族が主催するセレモニーです。故人の人柄や思い出を語り合い、感謝の気持ちを伝える場です。
社葬と異なり、宗教的な制約にとらわれず、故人らしい自由な形式で行えます。故人の好きだった音楽を流したり、趣味に関する話をしたり、参列者が思い出を共有したりするなど、さまざまな演出が可能です。
形式やマナーよりも、故人への想いを大切にすることが「偲ぶ会」のポイントです。故人らしさを表現した温かい会にし、ご遺族や参列者にとって心に残るひとときを提供しましょう。
【参考記事】
偲ぶ会でできること
偲ぶ会では、以下のことが実施可能です。
【故人の好きだったもの】
・好きだった音楽をかけ、参列者全員で歌いながら故人を偲ぶ。
・故人がよく訪れていたレストランで食事会を開き、故人の好物を囲みながら思い出を語り合う。
【思い出を蘇らせる】
・故人の生前のビデオを上映し、その人柄や生活を振り返る。
・整理中に出てきた写真を展示し、写真にまつわるエピソードを参列者と共有する。
【参列者全員で】
・故人の趣味に関連するワークショップを開催する。
・参列者一人ひとりが故人へのメッセージを書き記す。
偲ぶ会は自由度が高いため、何をすればよいか迷うこともあります。そんなときは、場所や演出、アイテム選びなど、さまざまな相談に乗ってくれる「偲ぶ会のプロ」に相談してみるとよいでしょう。
→Storyのお別れ会・偲ぶ会の事例はこちらからご覧いただけます
偲ぶ会の服装・香典マナー
偲ぶ会における服装と香典に関するマナーを見ていきましょう。
偲ぶ会の服装マナー
偲ぶ会は、故人を偲び、思い出を語り合う大切な場です。服装に決まったルールはありませんが、故人への敬意としてマナーをわきまえた服装選びが求められます。
1.招待状で服装を確認
まずは招待状で服装に関する案内を確認しましょう。通常、偲ぶ会は葬儀と異なり、平服(略喪服)での参加が基本です。
2.会の形式に合わせた服装選び
偲ぶ会は大きく「葬儀に近い形式」と「食事会・パーティ形式」の2種類に分けられます。たとえ「葬儀に近い形式」の会であっても、「平服」と指定されていれば喪服は避け、ダークスーツやシンプルなワンピースなどの略礼服を選ぶのが適切です。
3.服装選びのポイント
・故人との関係性:親しい間柄であれば、明るい色の服装も選択肢に入れることが可能です。
・会場:ホテルなどの格式高い場所では、フォーマルな服装を選びましょう。
・時間帯:昼間は明るい色、夜間は落ち着いた色の服装が推奨されます。
【NG例】
・派手な服装や露出度の高い服
・サンダルやスニーカー
・過度なアクセサリーや装飾品
【参考記事】
偲ぶ会の香典マナー
お通夜や葬儀と異なり、偲ぶ会で香典は必ずしも必要ではありません。
1.案内状を確認しましょう
まず、偲ぶ会の案内状に香典辞退の有無が明記されているか確認しましょう。
・香典辞退の記載がある場合:香典は持参不要です。反対に持参するとマナー違反とみなされることがあるため、注意しましょう。
・香典に関する記載がない場合:一般的な葬儀と同様に、香典を持参するのが一般的です。
2.香典を持参する場合
香典は不祝儀袋に包んで持参します。表書きには「御香典」「御花料」「御香料」などを記載し、仏式の場合に使用される「御霊前」や「御仏前」は避けましょう。
Storyで叶える、故人様らしさを叶える偲ぶ会
Storyは、故人様とご家族、ご友人の皆様の想いを大切に、温かい「偲ぶ会」をトータルサポートいたします。
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まとめ
一周忌は、故人が亡くなってから1年目を迎える節目の日です。この日は、大切な人を失った悲しみを乗り越え、故人を偲び、未来へつなぐ特別な一日となるでしょう。
一周忌を心のこもった温かい会にするためには、事前にしっかりと準備を進めることが大切です。故人との思い出を振り返り、故人らしさを表現した演出を考えましょう。
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NHK「おはよう日本」でStoryが紹介されました